奉子です。さて、今回は気合いと愛を込めたアーティストのCDライナーノーツを書こうと思います。
私の青春時代を捧げたFIELD OF VIEWが、デビュー25周年を迎えた今年、ただのシングルだけが入ったベストアルバムではない、超レアベストをリリースしました。
まあ知っている人は知っていますが、FIELD OF VIEWは1995年~2002年まで活動していた黒スーツでビシッと決めた男性4人組、のBeing所属のバントです。
1995年5月にドラマの主題歌になった「君がいたから」でデビュー。
FOVは,2ndシングル「突然」が当時ポカリスエットのCM曲に使用され、ミリオンセラー。
私の1980年代以降の生まれの方は当時ドラコンボールGTの主題歌になった「DANDAN心魅かれてく」で彼らを知った方も多いと聞いております。
バンド自体は2002年に解散して、2003年からボーカルの浅岡さんがソロとして活動をしており、他メンバーもそれぞれ音楽は続けていて、メンバーの皆さん個人的には、交流があるようです。
私とFIELD OF VIEWの出会い。私の身体が一番動けた頃に一緒に時代を駆け抜けていったバントです。
私は「君がいたから」主題歌だったドラマを見ていて度はまり。
ファンクラブにもすぐ入り、最初の彼らのお披露目だった徳島の野外ライブにも気合い入れて参加したのに、FOvの雨男&台風男の洗礼でライブは中止。
7年の活動期間中にあったライブツアーは全部参加。
2002年の東京での解散ファイナルライブは日曜日だったので、ライブ終わって夜行バスで京都に帰り、そのまま家に荷物置きに帰って、普通に仕事に行ったこと思い出します。
私も今は残念ながら、オールスタンディングは15分で足が固まるのでアウト。外歩きは杖無きゃ厳しいですが、まあそれでもFOVが好きな気持ちは25年継続中です。
FOVは解散してもメンバーと音楽はずっと生きていた。進化した18年後のニューアルバム。
そんなすでに解散して18年も経過しているのに、25周年ベストって何それ?って思われる方もいるかもしれません。
私がちょうど5年前に書いたこちらのライブレポ にも書きましたが、私は、FOVというバンドが好きすぎて、浅岡さんがソロになって活動を始めても受け入れるまでかなり時間がかかりました。
FOVのときはいの一番に入会したファンクラブも、浅岡さんがソロになってから始めたファンクラブには入会せず、しかし、ライブだけは毎回一般でチケットを入手してずっと行っていました。
2012年に「BEING LEGEND” Live Tour 2012」が開催され、そのときはオリジナルメンバー4人中3人が同じ舞台で演奏し、それはもう感動しました。
それがきっかけに、浅岡さんは毎年5月15日前後のライブは「FOV祭り」でハワイからオリジナルメンバーのドラマーの小橋さんを呼び寄せて、FOV曲中心ライブなのです。
ずっと解散してからも浅岡さんのライブに行っている私には、こうして2012年から毎年ライブでFOV曲を聴けて、浅岡さん自身がずっと音楽を止めていないので、歌は当時よりずっと上手くなっています。
そしてライブもサポートメンバーでやるにしろ、ほぼ完コピ状態。歌い方もソロではなく、FOVの浅岡雄也としての歌い方にこだわって切替えています。
これは浅岡さんがずっとウタウタイを続けているからこそできるプロの技術。
そんな中今回リリースされた25周年記念超レアベストは、決して仲が悪くて解散したわけではない彼ら、色々なおとなの事情で、4人全員で再結成とは簡単にはできない彼らですが、
浅岡さん自身が私たちファンに解散して18年経ってもFOVは生きていて、皆に同意を取って、もし今もFOVがバンドとして活動できていたら、こんな音楽になるというものを表わしてくれたギフト的なCDです。
だからこそ、ただの過去のリリースしたものの寄せ集めのベストアルバムではありません。
全30曲も収録のうち、「未発表曲5曲」+当時リリースされたCDとは違うMIXの曲(記載上6曲、しかし私は記載されていないが変えているのはあと5曲ぐらいあると踏んでいる)という、とってもとってもこだわりの詰まった、アルバムです。
先日も、浅岡さんが有料配信ライブでFOV名義でライブをしていました。
そこでもおっしゃっていましたが、今回のベスト盤制作にしても、その配信ライブも、オリジナルメンバーは目には見えないけれども、4人の想いはそこに詰まっていて、決して浅岡さんひとりの考えでこのアルバムや、FOV名義のライブ配信がされているのではないということをとても感じました。
特に毎年ハワイから参戦してくれる、実質上のFOV兄貴的存在のドラムの小橋さんは、浅岡さんが泣き崩れたり、歌の精度が悪かったりすると、厳しい活を入れる存在です。
浅岡さん自身が、FOVがあってこその今の自分があると一番感じているからこその、今回のアルバムのこだわり方があるなあと本当に思いました。
なお、CDは
または
浅岡雄也さんオフィシャルWebショップでご購入できます。
ちなみに浅岡さんオフィシャルサイトでこちらのFOV25thのCDを購入すると、直筆サインが付いてきます。
私が、↑にFOV25thと一緒にサイン色紙を写真にUPしておりますが、これ、実は浅岡さんが「サイトで買ったらサインが付く」というのを知る前に、先にAmazonで予約をし、
サイン付がやっぱりほしくて、もう1枚、親友分も含めて一緒に浅岡さんサイトで購入。
自宅に届いたのが全く同じタイミングで、2枚並べて写真撮っております。
普段はAmazonで買った方を聞き倒して、歌詞カードもよれてきておりますが、サイン付は保存用でそのままおいております(笑)
FOV25thベスト、テイク違い、私が感じた違いはココ(←あくまでも個人的な感想と見解なので正解ではありません)
さて、今回のFOV25thですが、ここからはこのアルバムにおける個人的な感想と、このアルバム独自のテイク違いについての私なりに感じる違いについて述べたいと思います。
こだわりポイント1 2枚のアルバムにおける構成や曲順
今回のアルバムはCDが1枚に15曲入ったものが2枚およびビデオクリップ集的なDVDが1枚入って5000円と超お得なアルバムなのですが、この2枚のアルバムの構成や曲順もすごく考えられているなあとファンの私は思います。
1枚目の最初はデビュー曲「君がいたから」2曲は大人気曲「DANDAN心魅かれてく」と最初の3曲はシングル曲のFOVを知らない人にでも聞きやすい曲を並べてきています。
その後、4曲目ファンの人気曲、ライブではノリノリの「奇跡の花」となり、盛り上がってきたところに、未発表曲5曲のうち、最初に登場するのが「キボウメロディー」です。
しかもこの「キボウメロディー」は浅岡さんがこの解散から18年経って今があることを埋めるためのこだわりの歌詞になっております。(歌詞と歌は2020年の浅岡さんオリジナル)
そしてこの曲自体はCD同封の浅岡さんのセルフライナーノーツによると、1997年頃作られた曲のようで、アルバム「FOVⅡ」と「FOVⅢ」の両方の雰囲気があると感じます。
この曲はどうみてもFOV王道サウンドな感じがするので、まあ今回の新譜5曲の中では、一般アンケートを取れば一番人気だろうなあという私の勝手な予想です。
この「キボウメロディー」で心をつかまれて、シングル1曲挟んで、来るのがドラムの小橋さんの曲「everywhere」です。
個人的にはアルバムFOVⅢで小橋曲が数曲あるなかで、耳なじみのよい「風よ」ではなく、あえて「everywhere」にしたのは意図があるなと思いました。
たぶん、この曲のちょっとdeepさを入れ込んで、次に続く、メロディーと歌詞のよさがわかりやすい「Melody」「Dear old days」「Holiday」「セピア」と続けて、セピアで号泣
という構図になっていると勝手に思っております。←私が1枚目で涙したのはココです。
そして、ここで不意をついて、「真夜中の虹を」の未発表曲。しかもこれが、「everywhere」と同じ作曲の小橋さん曲。
そこからシングル等挟み、1枚目の最後はオーケストラとのコラボ曲、α波がかなり出そうな「Beautiful day」で締める。
2枚目はもうすでに心つかまれた状態で聴いているので、ファン好みの曲が勢揃い。
1曲目はミリオンセラーシングル「突然」そこからはファンの人気曲や記載なしの思いっきりMIX違いの「青い傘で」を並べて、テンションダダ上がり。
そこでなんと次は浅岡さんソロ曲の「Revolution~No15」とイントロ一緒じゃん!という、未発表曲の「We'll be Together」
そこからは人気のシングルや改めてよさを感じるアルバム曲やシングルカップリング曲を挟み、超ノリノリの大人気曲「Still」からこのアルバムの中で一番カッコいいと私が感じる
未発表曲「FIELD OF VIEW」そして、幻のシングル「大空へ」
最後はもうこの歌詞と曲で泣かないファンがいたら教えて欲しいと思うぐらい素敵な「Last Love Song」で終わるという、もう 神曲優勝的なアルバムです。(爆)
こだわりポイント2 テイク違い。私が感じる違いはココ
今回のアルバム、記載上はシングルカットされているテイク(MIX)と違うのが6曲あるとされています。しかし書いてないけど、全員にバレてしまう「青い傘で」
あと浅岡さんがラジオで「これも実はちょこっと変えている」とぶっりゃけた曲2曲。このぶっちゃけを元に私が「これ実はちょこっと変えてるんじゃね?」と疑っているのが2曲はあります
「君がいたから」
・1番の浅岡さんのコーラスが2重録音されているように感じる(以前もそうなのかもしれないけど、音量が変わっているから違いがわかりやすい)
・2番からのコーラス部分も最初のバージョンより音が大きくなってる。コーラスメンバーの声がはっきり聞き分けられる。
「DANDAN心魅かれてく」
・出だしからギターの音量が違って、めっちゃカッコよくなっている。
・ピアノのメロディもこちらのテイクの方がはっきり聞こえる。
・ギターが2人で弾いてて重厚感が感じられるのかこっちのバージョン。気のせいかもしれないが、テンポもこっちのほうが、速く感じるので、まさにライブのDAN DAN
「ドキッ」
・イントロとAメロのリズム隊部分が以前の分と少し違う感じがする。
・ボーカルの音量が下がってバンドの音量が上がってて、深みを感じる
「突然」
・ギターのメロディ少し音量が違う感じがする。
Aメロに入る前のドラムのロールリズムが違う。
→これはああドラムのリズムが変わっているなあはわかったのですが、実際は打ち込みと生音の違いだと浅岡さんはラジオでおっしゃってました。
「Last good-bye」
・Aメロのベースの音が以前のものよりはっきり聞こえる。
・全体的に重厚感がこっちの方が増してて、ライブに近い印象。
「青い傘で」(CDには記載はありませんが、100%別テイクです。)
・イントロのテクノ部分が音色が大きく全体広がりがある。
・ギターとベースの音量が全く違い、それぞれのメロディがはっきり聞こえる。
・サビ手前のBメロのコード進行のカッコ良さが引き立っている。
「Beautifil day」
最初にCDを聞いたときに「あれ?空気感がなんか違う気がする。いや、でも書いてないし気のせい?」と思って最初は聞き比べずにいました。
しかし、浅岡さんご本人がラジオで「サビまでの部分を過去の分とちょこっと変えた「モノラルにした」とおっしゃっていたのですが、聞き比べると「やっぱり全然違う」と妙に納得。
他に私が実は音量のバランス少々変えてるんじゃない?と疑っているのは「Dreams」「夢見続けて今も」たぶん一緒かなあの自信なしが「この街で君と暮らしたい」
浅岡さんがラジオで変えていると言っていたものの、何回聞いても違いがわからなかった「渇いた叫び」
ってなわけで、もう疑いだしたら、全部違うように聞こえだし、今手元にはシングルがないので、カップリングの聞き比べはできず、とりあえずここで断念します。
最後に。このCDは配信とかではなく、板で購入してライナーノーツや歌詞カードを見ながら聞いてほしい
最近耳にした話なのですが、今の若者世代はイントロは聴かずにサビだけを聞き、間奏も最後も締めも聞かないという方が増えているそう。
まあ最近の曲はイントロがなくて、いきなり歌から入る曲も増えていますが。。。
正直、このFIELD OF VIEWというバンドの良さは、そんなつまみ食いみたいな音楽の聴き方ではちっともわからないし、ましてやこのテイクの違いを理解するのは不可能です。
歌や歌詞は誰にでもわかるかもしれない。しかし、バンドたるものは楽器を演奏する人も含めて全体のバランスであり、それぞれのプレーヤーのこだわりがあります。
ファンは今回のアルバムに収録された、各メンバー作曲の曲にも「小橋色」「小田色」「新津色」を感じながら、全体としてこのアルバムがどれだけ素敵なのかを実感しています。
このアルバムに同封されている浅岡さんのセルフライナーノーツには、当時の浅岡さんの苦労や今だから言えることもたくさん記載されています。
浅岡さんが「たぶん当時うつだったなあ」と振り返るときの曲「Melody」
それを読みながら聞くと「ああ、歌が心が開いていない感じ」がすごく出ているのです。元々の歌の上手さだけでなんとか踏ん張って歌っている感じ。
というのがこの「Melody」はラストシングルなのですが、これだけ歌が、デビューの時の浅岡さんの声の出し方に近い気がします。
私もちょうど2年前の今頃からうつにかかり、会社も4ヶ月半休職した身です。
毎年、5月のFOVライブのときだけは気合いの入ったライブレポを5年間ずっと書いていますが、このうつになってた2年間は心からの感情が閉じていたせいで、納得のいく文章が書けませんでした。
無事に今年はうつヌケして、25周年記念のこの素敵なアルバムをガッツリ聞き比べて、FOVへの愛をこうして文章に書けるぐらいに復活させていただいたので、本当にありがたいです。
唯一、残念なことは、私にFOVファン仲間をいっぱい出会わせてくれた、老舗FOVファンサイトの管理人だったHN「つゆか」が今ここにいないこと。
うつヌケして動けるようになった私は、コロナ自粛直前の3月上旬、友人と一緒に彼女の墓前にお参りをしました。
本当はこのCDも彼女の分を購入して、ご実家に送ろうと思っていたのですが、ご家庭の事情もあり、それは叶いませんでした。
彼女がサイトを運営していたとき、CDが出るたびに私が「ここの音色はどうだこうだ」とマニアックな分析をして、彼女はそれをサイトにUPしてくれていました。
今彼女が生きていたとしたら、誰よりもこのアルバムのリリースを大喜びしていたし、私に「マニアック分析してよー」って言ってきたはずです。
今回こうして、FOVやアルバムに対する思いを6000文字に渡る長文で書いたのも、CDは聞けない彼女に届けたかったからだと思います。
この長文ブログを最後まで読んでくださった方で、FOVを知らない方には、本当に本当にこのアルバムを手に取っていただきたい。
これをきっかけにFOVや浅岡さんのことを知って、ファンになっていただいたら本当に嬉しいです。
長々と呼んでいただき本当にありがとうございました。
最後に忘れずに、リンク貼っておきますね。
または
浅岡雄也さんオフィシャルWebショップでご購入できます。
浅岡さんオフィシャルサイトでFOV25thのCDを購入すると、直筆サインが付いてきます。
他にも「Musing」 こちらはポストカード付のようです),でも購入可能です。