奉子です。私の父が亡くなって、もうすぐ1か月。本当に喪失感は少なく、わりと元気にしております。
今日は何を書こうかと思って、過去ブログを読んでいたところ、あることに気がつきました。
家族4人で(夫も含めると5人)で、色々楽しかったことって、もうできないんだなあって・・・
私がblogで家族と楽しく過ごした風景を描いているものは少ないのですが、過去blogを探してみると、本当に印象的だったものだけ数個書いていました。
今日は、私の思い出と、皆様にも他愛ない家族との会話って貴重だということを皆様にも認識していただきたくて、私が旧blogで家族4人の見える風景の書いたものをご紹介します。
2008年4月23日の記事~「究極?母の誕生日」~
こんにちは。くろです。急に暖かくどころか暑いぐらいですね。
先週末は久しぶりに二人で京都の家に泊まってました。
今日は、うちの旦那さまの頑張ったお話をしたいと思います。
最近すっかり私だけが多かったんですが、私の母の誕生日が近く、旦那さまがお祝いしたいということで一緒に行きました。
私は月一度、京都の化粧品屋さんに行くことにしていてその日は鍼に行くつもりが休みで、仕方なくカイロに行くのに先に家を出ました。
それでサプライズ好きの夫は、「この日のために特別のケーキと特別のお茶と特別の水を用意したい」
というので、ケーキは最近大阪で大行列が起きているモンシエールというケーキ屋さんの「堂島ロール」を頼みました。
実は名前は知っていましたが今まで食べたことがありませんでした。
前日に調べたところ、そのロールケーキの焼きあがり時間が決まっているようで、その時間に行くということでした。
夕方私が京都の家に着くとそれからすぐに旦那さまも到着。
ものすごく疲れた顔をして大荷物でやってきました。
手にはロールケーキ2本。ペットボトルに入ったお水。有名な紅茶店の紅茶を次々と出してきました。
このお水は奈良県吉野郡天川村まで行って組んできた名水100選に入っているお水(軟水)
駅からバスに乗り、さらに歩いたそうです。
水筒を持っていくつもりが忘れたら同じ水をくみに来ていた人が、「お兄ちゃんあげるわ」と言って空のペットボトルをくれたそうです。
湧き水なら私の地元伏見にもあるのですが、彼がわざわざ奈良まで行ったのにも理由があります。
紅茶に合うお水ってのは軟水らしいのです。
私が飲みなれている地元の伏見の水は硬水で日本茶に合うやつです。
和菓子の場合はそれでよかったのですが、ケーキだったため、関西でとれる一番軟水を探し、それがその天川村でした。
紅茶は「エディアール」のダージリンティーだったのですが、エディアールの中でも、この紅茶は「インドで取れたお茶をフランスで精製したもの」でここのお店ではこれだけらしい。
(つまりお店の中で一番店員さんが一押ししたお茶)
しかもエディアールって本当は京都の伊勢丹とかにも入っているのですが(2008年当時)、彼はそれを知らないのでわざわざ神戸三宮の直営店まで行って購入したそうです。
そしてケーキは私が頼んだ堂島ロールなのですが
15時の焼き上がりのために行ったのに15分前に行ってすでに大行列で整理券を配っていて、彼の目の前5人ぐらいで15時の分が完売。
なんと次の16時45分まで待ってくれたそうです。
つまり夫は、私が知らない間に神戸・大阪・奈良(しかも吉野)・京都というすごい旅をして、わが実家に来たのでありました。
もちろんこれは私の母のためです。
もう本当に旦那さまには頭が下がります。私には出来ないことをやるのですから。
これで母はもちろん喜んでいましたが、またまた母より、我が父が大感動。
結婚してからずっと私の父が思う、私の夫への株は上がり続けていますが、これ以上上がってどうするんだって感じです。
旦那さまいわく「ミサイルをちゃんと発射したのに、またそれた」って笑ってました。
それでも私の母も堂島ロールが気に入ったらしく、2本買ってきてくれましたが、最初5人でいただいたため、1本目残り三分の一になりました。
そして2本目を半分にし、半分は私がもらって帰り、そして半分は母の楽しみになりました。
うちの母、一度気に入ったケーキはできれば3回は食べたいのでね。
本当に苦労して買ってきてくれてありがとうございます。
今日は久しぶりに写真をUPしたいと思います。
頑張って2時間並んで購入してもらった堂島ロール。
味はとっても美味しかったのですが、私のNo1ロール「小山ロール」には勝てませんね。
スポンジがスポンジというより卵焼きみたいなふわっとした感じで美味しかったです。
生クリームの方が多いので生クリーム好きの方には特にお勧め。
今度ほしいときはもう予約開始日調べて予約して買おうと思います。
整理券もらうのに時間には行けそうにないのでね。
それにしても、前まで普通に買えていたものが最近どうしてこんなに行列にっていうケーキ屋が多くて疲れますね。
主人によるとこの堂島ロールも若い女性とかではなく、作業着を来たおじ様たちがひとり5箱とか買って行ったらしい。
みんな頼んでるんでしょうが、私はもう彼に並ばせるのは気の毒なので今度は自分で行きます。
2011年6月23日の記事~「家族4人でランチ」~
今日は休暇を取り、京都の病院に診察とリハビリで行きました。
病院は午前中で終わったのですが、休暇を取ったので夕方化粧品屋さんに行く予定も入れていたのですが、夕方まで時間がかなりありました。
その間、実家で過ごすか母と買い物にでも行こうと思っていたところ、母から昨日「みんなで喫茶店にランチに行こう。今日は全員いるし」と提案がありました。
夜に家族で外食というのはうちの夫も含めてなら過去にありましたが、4人揃ってランチなんて私の記憶ではあまりありません。
どうやら新聞に載っていた喫茶店のランチタイムに母が以前から行ってみたかったようで、平日の昼間に私が実家付近に行くことがあまりないので、この機会にと思ったようです。
母の「早くこないと時間ないわよ」のプレッシャーの中、病院から懸命に実家の最寄り駅まで帰りました。
母の行きたい喫茶店は実家からだと車で15分圏内の場所にあったので、最寄り駅まで、家族全員が乗った車で迎えに来てくれました。
行った喫茶店は「再會」という名前でザ昭和な感じの懐かしい建物です。
庭には綺麗な花がたくさん咲いていて、店の中には暖炉やアンティークな食器がたくさん置いてありました。
私が食べたランチと後で家族で分けたケーキを写真に撮りました。
本日のランチ。ミートローフ。
レモンのシフォンケーキとシナモンのシフォンケーキ。レモンはもっと酸っぱいのを想像していたら意外と甘かったです。
家族4人で2時間ほど一緒に過ごしましたがとても楽しかったです。
ここの喫茶店の雰囲気、とても気に入りました。
車でないとちょっと厳しい場所かもしれませんがまた行きたいです。
2013年4月29日の記事~「家族パーティー」
昨日は京都に行っていました。
夕方から実家に戻ったのですが、今日は家族のイベントがありました。
今月、私の両親が金婚式を迎えました。今年は父も80歳になりました。
私の家は家族の誕生日プレゼントも父の日も母の日もちっとも何もしないという親不孝な娘たちなのですが、今回はさすがに何かしようかということになりました。
今年は父の誕生日プレゼントもあり、金婚式で最初、みんなで外食に行こうかと話をしていました。
しかし、私の家族はみんな好きなものもバラバラ。
そして普段はどこにでも車に乗っていく父はお酒を飲むのに電車で移動するのも難色を示す。いつまで経っても決まりません。
そこで私の夫がこんな一言。
「あんな、僕に料理作らしてくれへん?あんたんちで僕が料亭みたいに1品1品料理して出して食べたらいいんちゃう。
ちょっといい食材買っても外で食事するより絶対安いし、家でゆっくりできるからお父さんも落ち着いてお酒飲めるやん」
「え?私じゃなくてあんたがやんの?私の両親やのにええのん?」
「いつもスピード料理やから時間かけてちゃんと作りたいねん」というわけで、我が実家で夫が夕食を作ることになりました。
前日から念入りにリハーサルにし、当日夫は錦市場へ。
しかしこの錦市場が大誤算だったようです。
夫は新鮮な野菜と魚を想像していたのに真逆だったそうです。
途中で私の携帯に「俺どうしたらええのん?錦市場に絶望した」と電話がかかってきたので、そうだなあと近くのデパ地下を勧めてみました。
結局夫は私が「ここならあるかも」と言ったデパ地下で良い食材を手に入れたらしく実家に帰ってきました。
「おまさんが手伝ってもイマイチやし」と言って料理はひとりでやり始めた夫。
私は家で夫に言われたおしながきをパソコンで作成しました。
当日のお品書きはこちら
実はうちの家族が意外と小食だったため、焼き物と鍋物は当日省略されてしまいました。
結局焼き物予定だった魚と昨日残った天ぷらは本日の昼食になったんですけどね。
鍋物予定の鶏肉は私が大阪に連れて帰りました。
今回は両親にプレゼントも買いました。お箸です。
昼に会っていた私の両親をよく知る親友にも一緒にみてもらいましたが、これがまた大好評。
父は仏壇にこの箸を上げてお参りしていました・・・
お祝い事といえば、ケーキだけは外せません。
過去の家族の誕生日もプレゼントはなくともケーキだけは食べることが多かったのです。
ご存じの方も多いですがケーキは母の大好物です。母は他のものは食べなくてもケーキは完全に別腹です。
何回か紹介している大阪天満橋にある「パティスリーショコラ」さんでケーキをオーダーしました。
ここのケーキ屋さんはケーキ職人である私の叔母のお世話になった方のお店で、オーダーメイドケーキが売りなのですが、今回の私の注文はこんな感じ。
- おめでたい華やかな感じ
- 50の数字が入っていた方が良くて、花が飾ってあった方が嬉しい。
- 味はチョコ以外でリキュール多め。
出来上がったのがこちらの写真です。
基本はショートケーキですが、甘さを抑えてあっさり。
ショートケーキはそこまで好きではないうちの姉ですら「なんぼでもいけるわ」といってました。
味もさることながらとにかくこのデザインが家族全員大感動でした。
実は私の父、このケーキを見てもなぜ50と書いてあるのが意味がわかっておらず「これ何?」と聞きました。
「お父さんたち今年金婚式なんやで。だから今回はめずらしくプレゼントあげたりしてるわけで」
と説明して初めて気がついた父。
最初の反応が「じぇじぇじぇ!」でした。←これわかりますよね?
今放送中のNHKの朝ドラ「あまちゃん」で連発されているびっくりしたときの言葉です。
私の夫のことを私の父は普段からとても気に入っているのですが、今回夫がじっくり料理してその味がとても美味しかったので、
父が「あんたがこんなに料理できるとはびっくりした。道間違えたんちゃうか?」と言ったぐらいです。
とにかく父も母もすごく喜んでくれたのがわかって本当によかったなあと思います。
とっても楽しいパーティーでした。
2013年6月2日の記事~「両親とホテルで一泊」~
昨日、うちの両親につきあってホテルで1泊してきました。
いつも私の父が気に入って止まっている会員制ホテル「エクシブ」
そのエクシブが数年前京都にもできたのですが、食事には行ったことがあってもさすがに八瀬は市内なので泊まったことはありませんでした。
今回、親戚を招待する予定で宿泊を予約したらしいのですが、先方の都合が悪く、「せっかくだからあんたらおいで」みたいな感じで呼ばれたわけで。
夕食で盛りつけが綺麗だったものをUPします。
お刺身
真ん中に氷がひいてあってその上にお刺身が少しずつ載っています。左上の方にある鰹のお寿司が特に美味しかったです。
賀茂なすの味噌田楽
これはコース料理の中には含まれていなかったのですが、やっぱり京都なのでホテルの人が京野菜の有名どころをお客さんに見せて「よかったらどうですか?」的な感じで賀茂なすのカゴ盛りを席に持ってきたのです。
私は一応生まれたときからずっと京都。学校も大学までずっと京都。
さらに私は京都の本格おばんざい店の常連だったので、賀茂なすなんてものは何回も見たこともあったし、食べたこともありました。
賀茂なすがカゴ盛りで来た瞬間私は「あ、賀茂なすやん!!」って感じで驚きもしなかった。
田楽味噌を勧められたときも私にとっては「別に今日はいいかな」と思っていた。
しかし、なんと私の父「この野菜なんや?水なすか?」といったものだから思わず
「お父さん、京都人のくせに賀茂なすも知らんの?信じられへんわ!!」と結構強い口調で言ってしまいました・・・
もちろん母は賀茂なすを知っていた。そして姉もこれが賀茂なすというものだということも知っていた。
まさか、うちの父が賀茂なすと水なすの区別がつかないとは思わなかった。本当にショックでした。
正直言って京都人にもそして水なすの特産地である泉州人にも失礼極まりすぎると思った私でありました。
で、結局賀茂なすを知らない父はホテルの術中にはまり、賀茂なすの田楽を食べることになりました。
ちなみに、左側の黄色いのはゆず味噌で、右の緑色のはずんだ味噌です。
まあ普通に美味しかったです。
普通、懐石の最後のデザートって果物がどーんって来るイメージがあったのですが、これは「うわっきれい」と思ったので撮りました。
夕食時に堂々とデザートらしいデザートを食べるのは久しぶりでちょっと嬉しかったです。
というのは、最近の私のブログのネタで「足の調子があまりよろしくない」という話は少し書いたと思いますが、実はその要因のひとつに「体重増加による足の負担増」というものすごく悲しい原因がありまして・・・
前回お話した私の両親の金婚式パーティー時に母に「あんた太った。体重計乗ってないやろう。乗りなさい」といわれ、乗ったときに本当に顔が青ざめました。
で、実はあれから1ヶ月、夫の協力もあり地道にダイエット敢行。
1ヶ月前から比べて2キロぐらい落ちてくれました。私の目標はまだここから1キロ減なのでまだまだ頑張ります。
最初の1キロは足の痛みがほとんどなくなり、普通に動けるようになったら勝手にすぐ落ちてくれたんですが、ここからさらに減らすのはちょっと大変ですね。
家族一緒に過ごせる時間は大切に
人間生まれたら、全員必ずいつかは死が訪れます。
明日かもしれないし、10年後かもしれないし、30年後かもしれない。
仲が良い悪いは別として、家族とお別れする日は必ずやってくるのです。
亡くなってしまうと、こんな楽しい食事の時間も、または大喧嘩することも、もうできません。
本当に大嫌いで、二度と顔も見たくないという関係の時は別だとは思いますが、家族と過ごせる日常の時間、心に深く刻んで認識しておくことって貴重だなって改めて思いました。
私の場合は、父に対して後悔はありませんが、自分の命も、そして家族の命も、いつ終わるかわからないということを日々思うだけでも、日常の過ごし方って変わると思います。
私も、そしてあなたも、永遠はありません。
家族や友達とのこの世の別れの時に、「私の人生悔いはない」と言えるようにこれからも精進していこうと思います。