奉子です。私の骨折奮闘日記5回目。今回は私がケガをして生じた日常生活への影響についてお話しします
え?これもできないの?先の見えない強大な不安
突然ケガをして、自分のことが自分で何もできなくなるということは想像したことがあるでしょうか?
私も過去に何度も左手小指付近は骨折しており、過去のヒビは数日で痛みは治まったので、今回も数日すればそこそこ動けるようになると思っていました。
しかし、全く違いました。。本当に本当に動けないのです。
ここに私がケガして直後に困ったことを書き出したいと思います。
*注意 私は元々左手も麻痺で不自由なため、実質両手がアウトをお考えください。
夜中にトイレで目が覚めても布団から立ち上がれず、なんとか工夫して立ち上がるも、実質立ち上がるだけで5分以上の時間がかかりトイレに間に合わない。
トイレに無事に入ったとしても、右手が痛さで指先だけしか使えず、実質左手だけで行うためズボンの上げ下ろしにいつもの5倍かかる。
ズボンのホックやボタンも手が疲れていなければできるが、疲れている時は手が動かず止められない。
朝起きて、「トイレ→着替え」だけで1時間以上かかる。(右肘が全く動かない上痛いのでもろに影響)
段ボールのガムテープを剥がし、中にあったものを取り出すことが右手ではできず、左手でやるも20分以上かかる(ちなみに右手だと片手で1、2分でできること)
食事をするにも箸を使えない。スプーンはなんとか使えるが痛い。
洗顔ができない。(左手は動くが、片手では水がすくえない)
靴下、および靴が自分で履くことができない。
外でひとりで歩くことができない。(元々右手でバランスを取って歩いていたが、右手をやられたらフラフラして身体が支えられない)
エスカレーターに乗れない。(上下両方とも)
階段は右手すりは不可能(今までは右手すりで使用。左は元々バランスが取れないので危険)
風呂に自力で入れない。
風呂から上がっても自分で、身体が拭けない。ドライヤーもかけられない。
歯は強引に磨くことはできるが、左手だけでは磨ききれない箇所がある
午前中指定で、寝ているときに宅配便の方が来られて、チャイムが鳴っているのに布団から立ち上がれず、インターホンにも出られず荷物を受け取り損ねる。
家事ができない
フルートが吹けない。
仕事で、右手だけでなく左手の力もなさ過ぎて、少し重いめの郵便物が持てない
パソコンの打ち込みが右手の痛みから速さがいつもの1/3まで激減。仕事の時間のメドが立てられない。
電話は左手でなんとか取るも、メモを書くことができない。(文字が書けない)
ペットボトル飲料の蓋が開けられない
下着(ブラジャーのホックが止められない、後ろだけでなく前も不可能)
さすがにこんなにできなくなるのは想像もできませんでした。
痛みに強い私が、数日経っても痛みが取れず、このできない生活がいつまで続くかも分からず、目の前が真っ暗でした。
いつも、「大丈夫、なんとかなるさ」と思っていた私が、「さすがに無理。前が向けない」と思ったのは事実です。
初の介護生活。夫にも暗い影が忍び寄る
上記でお話ししたように、ここまで日常動作ができないとなると影響が出るのは家族です。
- 着替え、および会社の送り迎え
家にずっといるなら靴下も靴も履かないでもなんとかなりますが、仕事に行かなければならないので、家族の帰りを待つ必要がありました。
上司にはひとりで出かけることも帰ることもできないということは伝えた上で、夜勤明けの夫の帰りを待ち、着替えや準備、会社の送り迎えを頼みました。
ケガして1週間はたまたま夫に日勤がなく、送りは可能でした。
夫が夜勤入りの帰りは実家の姉や友人が会社に迎えに来てくれた日もありました。
普通は仕事なんて行けるレベルのケガではありませんでした。
しかし、今の私の部署に私以外で業務の分かっている人が誰もいないのが現状で、本当に這ってでも会社に行くしかありませんでした。
- 家事
右手が使えず、日常動作すらできない私が、当然食事の準備も洗濯も掃除も、できるわけがありません。
全ての家事を夫が担うことになってしまいました。
- 入浴
実は夫が夜勤で留守の日にせめてシャワーだけでも浴びたいと自分でなんとか強引にやってみたのですが、大変な恐怖でした。
親友にその話をしたところ「風呂入れなくても死なないけど、今度転んだら終わりやし本当に動けなくなるよ」と言われ、諦めて夫に入浴介助もお願いすることに。
浴槽に入るのも今まで、右手で身体を持ち上げて入っていたので、それができないとなると自力で浴槽にすら入れずでした。
身体や髪を洗うのも左手だけでやるには限界があり、結局全て夫の全介助で入浴することに。
夫、疲労困憊
私の夫の仕事は二交代制で1日12時間半拘束。つまり24時間稼働の仕事です。
しかもシフトは夜勤と日勤の混合。
仕事だけでも決して楽ではないのに、そこに私のケガで全ての家事プラス私の介護がのしかかってきたのです。
愛妻家を誇ってきた夫も、いつまで続くかわからないこの生活に「『お前を捨てたい』と思った瞬間があった」と言っていました。
私も家にいて、夫がイライラしているのはすぐわかりました。
ごめんと謝っても何にもならないのもわかっています。
自分がいない方がいいんだろうなあとも何度も思いました。
今まで「死にたい」なんて思ったことなかった私が「今このまま死んだら楽になれるかな」と思った瞬間があったのも本当です。
しかし夫にそれを伝えると「お前、これで死んだら俺は『骨折で死んだ妻の夫』になるわけやし、葬式でどう言ったらええねん(笑)」と言われましたが。
本当にこのケガで私たち夫婦は心身ともやんでいきました。
ケガした中で自分の意思でできたこと。お茶を入れる
ケガして食事も自分で作れず、痛みでPCでブログを書くこともできずの中で、自分の意思でできたことが2つだけあります。
身体を起こした状態でのスマホでメールやLINEを打つこと。
ティファールの電気ケトルでお茶を入れて飲むことです。
ティファールの電気ケトルとはこちら
ヤカンでお湯を沸かすとなると、飲むコップ1杯というわけもいかずある程度水を入れます。
余った水が出て結局捨てたり、もう1杯飲みたいと思ったらまたガス使って点火して沸かし直ししますよね?
なのですが、この電気ケトル、とっても便利です。
カップに飲みたい量の水を入れ、その量をこの電気ケトルに入れてスイッチを押すだけ。
沸騰というボタンもありますが、沸かしたい温度の設定が自由できるので、緑茶の60℃とかも一瞬で設定できてとても美味しいお茶を飲むことが来ます。
さらに最初から保温を押しておくと保温もできるのです。
このケトルで私が一番感動したのが重さです。
水の入っていない状態での重さは
たったの576グラム!!私の力のない左手でも持ち運びができました。
ヤカンと違って取っ手も熱くありません。
何にもできないと思った中でも、お茶は家で飲みたいときに飲めるんだと思ったらそれだけでもとても嬉しかったのを覚えています。